日本は今、ある種のパラドックスに直面しています。失業率は3%未満と完全雇用に近い水準にもかかわらず、賃金水準は先進国の中で著しく低迷しています。
厚生労働省によると、2024年の実質賃金は前年比で0.5%減少し、3年連続のマイナス。物価上昇を加味した実質賃金の推移でも、日本の伸び率はOECD諸国の中でも最下位クラスです。
かつて「技術立国」と称された日本が、なぜここまで取り残されてしまったのでしょうか?
■海外に流出する若者たちのリアル
先日、オーストラリア・メルボルン市から来日した友人から、衝撃的な話を聞きました。高収入を求めて、日本の若い女性が現地で「Night work」の仕事に就くケースが増えているというのです。さらに、資格を持つ日本の看護師が、無資格の介護職員として働いているケースもあるとのこと。
これは一部の特殊な話ではなく、日本国内でスキルを活かせる場が限られている現実を象徴しています。
■必要なのは「生産性の高い仕事」の創出
今、本当に求められているのは「雇用数」ではありません。
働く人が自分のスキルや専門性を活かし、価値を生み出せる「生産性の高い仕事」の創出こそが、持続可能な賃金上昇につながります。
IoTが可能にする“スマートワーク”の現場
私たちiLand6は、IoT技術を活用して、さまざまな業界における業務改善に取り組んでいます。
空港グランドハンドリング
貨物取扱機器の稼働を自動制御し、作業効率・安全性・スピードを向上。
病院・研究施設
温度・湿度の環境データをセンサーで定期取得し、医療スタッフの負担を軽減。
製造業
仕掛品の在庫状況をリアルタイムで可視化し、工程の遅延やミスを最小限に。
これらはあくまで“入り口”にすぎません。
■次世代の業務改善に必要な「判断のデジタル化」
今後は、業種や物理的環境ごとの特性に基づいた“業務ロジック”をIoTと連携させていくことがカギになります。
・空港では各ターミナルで最適な機器配備を自動で判断
・研究所では、温度異常の優先対応を即時実行
このように“判断”の自動化まで踏み込むことで、業務は飛躍的にスマート化されます。
■生産性向上が賃金上昇につながり、人の価値を最大限に活かす未来へ
効率化とミス削減が実現すれば、生産性は大きく向上します。そして、生産性が上がれば、働く人が生み出す価値も高まり、正当な対価としての賃金上昇へとつながります。日本に今求められているのは、「安くてもいいから雇う」という旧来の発想ではなく、「人の価値を最大限に活かし、きちんと対価を支払う」労働モデルへの転換です。
IoTはその実現に不可欠なテクノロジーです。
■iLand6の挑戦はこれからも続く
働き方の質を変えることで、働く人の未来を変える。
私たちiLand6は、これからもIoTを通じて、“人が活きる社会”の実現に貢献していきます。
フォームが表示されるまでしばらくお待ち下さい。
恐れ入りますが、しばらくお待ちいただいてもフォームが表示されない場合は、こちらまでお問い合わせください。